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日々撮影したチョウを主体に日記として掲載しています。相蝶会会員、日本チョウ類保全協会会員


by tyoutorin
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5月31日から6月10日までの間に当地方で見られる平地性ゼフを6種撮影できた。やはり今年は遅れているようだがどうにか撮影できて一段落といったところだ。自分の住む近辺ではかつてミドリシジミを除く5種が同一ポイントで見られたがその里山も分譲墓地に姿を変え林内の空間でオオミドリシジミが卍巴や開翅を見せてくれていた情景は今でも目に焼きついているが取り戻しはできない。近年、アカシジミ、ミズイロオナガシジミは良く見られるものの、ウラナミアカシジミ、オオミドリシジミ、ウラゴマダラシジミに会うことは非常に難しくなってきた。また、ミドリシジミは私の知る限り付近には棲息が確認されていない。

写真1-4 アカシジミ (藤沢市にて撮影)
アカシジミ初見は5月31日だった。栗の花で吸蜜しているところが撮影できた。その後も毎日のように複数頭が吸蜜に訪れている。次第に汚損個体が混じるようになった。
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写真5-6 ウラゴマダラシジミ(伊勢原市にて撮影)
この蝶は自宅近辺ではほぼ見られなくなってしまった。継続して注意しているがいまだに会えない。6月4日ちょっとお出かけして伊勢原市で数頭確認。但しなかなか止まらない。止まったとしても高い葉の上で見通しが悪い。葉と葉の間の空間を見つけてどうにか撮影した。
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写真7-9 ウラナミアカシジミ(藤沢市で撮影)
この蝶はかつて見られたもののしばらく会うことが出来ないでいた。おととし1頭Wayoさんが見つけられたが昨年は見られず今年になって再びWayoさんが見つけられ6月5日電話をかけてくれた。あわてて駆けつけこの稀少な種を間近で撮影できた。9日には自分で栗の葉上にいる個体を見つけることが出来た。(写真9)栗林にはもちろん地主さんの了解を得て入らせていただいている。地主さんも興味津々で、写真をお見せして貴重な蝶が残っているのはこの栗林のおかげです。いつまでも栗林を存続してほしいとお願いした。
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写真10-13 ミズイロオナガシジミ(藤沢市で撮影)
ミズイロオナガシジミは中でも一番の普通種である。なかなか発生が確認できずやきもきしたが6月6日初見。葉の上で半開翅しそうだったので待っているとほぼ開いて内側を見せてくれた。高い位置なのでちょっと撮影はうまく行かなかった。その後続々と羽化し始め林縁の下草には羽化したばかりと思われる綺麗な個体があちこちで見られている。(写真13)
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写真14 オオミドリシジミ(藤沢市で撮影)
なかなか見られなくなってしまったが今年も6月9日どうにか撮影できた。すでにスレた個体であり発生はもっと早かったのだろう。すぐに飛立って見失い開翅なんて期待できず。
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写真15 ミドリシジミ(鎌倉市で撮影)
近くにハンノキ林はあるのだが棲息していないようだ。6月10日鎌倉に用事がありそのついでに発生地の公園によってみた。はじめはなかなか見つからなかったが帰りがけにハンノキの葉上にポツンと茶色いものが。
距離は相当あり、おまけに風が強い。何回もピントを合わせながらシャッターを切ったがほとんど被写体ぶれ。どうにか見られそうなものをトリミングしているので画面が荒れているのはご容赦を!
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今後、オオミドリシジミ、ミドリシジミの開翅が撮れるといいのだが何しろ忙しくて>=<
# by tyoutorin | 2011-06-12 00:55 | 神奈川県
tyoutorinの所属する「相模の蝶を語る会(略称:相蝶会」では創立25周年を記念して会員が撮りためた蝶の写真展を開催します。
蝶屋さんにとっては6月下旬という非常に貴重な時期に合致してしまいますがご都合のつく方はぜひご来場をお待ちしております。
代表のご挨拶とチラシを掲載させていただきます。

「相模の蝶を語る会」の岩野です。日頃よりお世話になっております。
さて、当会では今年で会の創立25周年になるのを記念して以下のような日程で写真展を開催することになりました。
多くの会員が神奈川県内や隣接する市町村などの野外で撮影した四季折々に見られるチョウの生態写真の力作や飛翔写真などのパネル約180点近くをド~ンと展示する予定です。
合わせて、県内に生息する貴重種を含むチョウ類の標本なども公開致します。
どうかこの機会に是非ともご覧いただきますようご案内申し上げると共に、多くの方々へご連絡いただきますようお願いを申し上げます。

題目:相模の蝶を語る会 創立25周年記念写真展
副題:ー 季節を彩る神奈川の蝶たち ー

日時:2011年6月22日(水)~6月27日(月)(6日間)
    午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)
場所:町田市民ホール4階 第2ギャラリー
    JR・小田急線町田駅下車徒歩7分(添付チラシ図参照)
    町田市森野2-2-36 電話 042-728-4300
展示:チョウの写真パネル
    神奈川県産チョウ類標本
    生きた昆虫類(各種チョウ類幼虫や甲虫類)
備考:入場無料(会場にて粗品の当たるアンケートも実施します。)

「案内用チラシ(A4版)」を添付しましたので、印刷してご活用願います。

なお、会期中の6月25日(土)午後7時より、町田駅付近の居酒屋にて有志による懇親会も予定しています。会員だけでなく一般の方々の参加も大歓迎ですので、奮ってご参加下さい。

6月1日 相模の蝶を語る会 代表岩野秀俊

2011年 6月相蝶会創立25周年記念写真展のご案内_e0214727_22142677.jpg

# by tyoutorin | 2011-06-02 22:22 | 神奈川県
このところ忙しくブログ更新もままならなかった。農繁期になると里帰りして農作業手伝いをすることがこのところ恒例になっている。たいへんだけど田舎の景色を見ながら体を動かすことができてそれはまた楽しみでもある。そして作業の合い間にはまだまだ自然が残る近くでチョウの観察撮影も楽しめるのがいい。
今回は遠回りになるが途中白馬によってギフチョウ、ヒメギフチョウに会ってみたいと17日出発した。途中、オオルリシジミに会えないものかと国営アルプスあづみの公園によってみたが全くみられず公園の方によるとたぶん24日ごろではないかということであきらめた。白馬ではヒメギフチョウ、ギフチョウともに会えたがやはり時期は遅く、破損個体、スレ個体ばかりであった。しかし、ある程度の感触がつかめたと思われるので来年の参考にしたい。
写真1-3 ヒメギフチョウの吸水。まず最初に見つけたのはやっぱり家内。何故かいつも先を越されるのである。腹端をみると交尾嚢をつけているので雌のようだ。雌でも吸水はするのですね?
2011年 5月中旬、白馬経由南信州里帰り_e0214727_1344658.jpg

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写真4 カタクリの花に止まったが・・・ カタクリは日陰に多少残っているがほぼ終わり。とりあえず1枚写してみたが吸蜜を待つまでもなくすぐに飛び去ってしまった。この個体は赤上がりが比較的はっきりしていた。
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写真5 ヒメギフチョウの開翅 破損はほとんど認められないがかなりスレているようだ。
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写真6 ヒメギフチョウの飛翔ではなく穂先に捉まっての休息中。
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写真7 カタクリで吸蜜するギフチョウの記念すべき初撮影。個体は破損し、カタクリもうらぶれていかにもシーズン末期を思わせる1枚である。
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写真8-9 カタクリで吸蜜するコツバメ。シーズン中は無視されてしまうだろうシーンも一生懸命に撮影しました。
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写真10-12 ぴかぴかのミヤマカラスアゲハ♀副産物。別荘地内のシバザクラに長時間吸蜜していた。時々翅を広げて羽ばたきを停止する。後翅裏面の光沢帯、裏面の黄色帯が幅広く綺麗だった。このシバザクラにはギフチョウも吸蜜に訪れた。
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写真13 南信のキバネツノトンボ。帰省先では川沿いの空き地におびただしい個体が飛び交っている。トンボの仲間ではなくアミメカゲロウ目ツノトンボ科だそうです。
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# by tyoutorin | 2011-05-27 13:52 | 長野県
ちょっと前のことだが5月2日近くのギンイチモンジセセリポイントに観察に行ってみた。はじめはなかなか見つからなかったが、他の蝶を撮影していると視界をスキップするように横切る蝶が見られた。独特の色合いと飛び方、後を追うもなかなか止まらない。これもギンイチモンジセセリの習性であり、下手をするとヨシの間にもぐりこみ姿をくらませてしまう。ここ一番、ギンイチとの根気比べとなった。

写真1 ギンイチモンジセセリのいる風景。
ついにギンイチも疲れたのか草むらに入りギシギシの葉に止まった。
2011年 5月2日 ギンイチモンジセセリ_e0214727_10191011.jpg

写真2-4 ムラサキサギゴケで吸蜜。
午後1時を回ったころ色々な花で吸蜜する姿が見られるようになった。順次紹介しよう。
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写真5 ハルジオンで吸蜜。
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写真6 ツボスミレで吸蜜。
2011年 5月2日 ギンイチモンジセセリ_e0214727_10264565.jpg
 
写真7 タンポポで吸蜜。
2011年 5月2日 ギンイチモンジセセリ_e0214727_10282147.jpg

写真8 休息中のギンイチモンジセセリ。
2011年 5月2日 ギンイチモンジセセリ_e0214727_10314272.jpg


こうしてみるとギンイチモンジセセリの花の嗜好性がよくわからない感じだ。第1化の季節はそろそろ終わり。当地では年3化なのでしばらくすればまた楽しめるだろう。しかし草むらが茂って探索は容易でないかもしれない。いづれにせよこの魅力ある蝶がいつまでもわれわれの眼を楽しませてくれる環境の存続を期待したい。近くでは埋め立ても始まっていたのだ。
# by tyoutorin | 2011-05-14 10:45 | 神奈川県
ウスバシロチョウは県北部、県西部に分布している。連休中スカッとした晴れ間がなくタイミングを模索していたが6日はまずまずの予報だったので「自然賛歌」のmi-koさんを誘って県北部ウスバめぐりをしてきた。
当日天候は曇で気温も低く果たしてみられるのか心配されたが現地に向かうにつれやや回復の兆しが見られ期待は膨らむ。
写真1 ウスバシロチョウのいる風景
第一ポイントに到着。自宅から一番近くで確実にウスバシロチョウが観察できるところである。この付近はヤマビルが棲息しているので用意した長靴に履き替え蛭よけスプレーで準備完了、草むらに向かう。まだ朝露が残り長靴を用意して良かった。すると足元にウスバシロチョウが開翅して休んでいるのを発見。このポイントは昨年まで休耕地となっており草地がひろがり多くのウスバシロチョウが飛び交っていたが休耕地だったところは半分以上耕されて草地面積は少なくなっていた。時間が早いためかここで見かけたのは3頭ほどであった。
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写真2 羽化直後のオウゴンウスバシロチョウ
第1ポイントに見切りをつけ第2ポイントへ。車を降り歩き始めてすぐmi-koさんが「ウスバシロチョウじゃないの?」というので覗きこむと今まで見たことのない黄金色したウスバシロチョウがひっそりと翅を伸ばしているところだった。その美しさはウスバキチョウにも匹敵?するかと思われるほどだった。
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写真3 オウゴンウスバシロチョウ半開翅(翅を伸ばし乾かす動作)
羽化直後のウスバシロチョウではこのように黄色が強く現われるという。飼育したことも、野外で羽化直後の個体に会ったことがない自分にはすごく強烈な印象であった。この黄色も30分から40分位で抜けてくるという。自分ひとりではたぶん見過ごしていただろう。mi-koさんに感謝です。
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写真4-5 タンポポで吸蜜
この場所には数え切れないほど多数のウスバシロチョウが飛び交い各種の花で吸蜜していた。タンポポの黄色が薄い翅を透してうっすらと見えるのがたまらない。
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写真6 ナツグミ?で吸蜜
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写真7-8 ナノハナで吸蜜
一面黄色の菜の花の中、羽化後間もない新鮮な黄金色が残っているのか周囲の黄色に染まったのか定かではない。
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写真9 ハルジオンで吸蜜
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写真10-11 ミツバウツギ?で吸蜜、半開翅と閉翅。写真11には交尾嚢があり♀である、
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写真12 休息姿勢。
飛び疲れ吸蜜でお腹いっぱいになったのか草むらで翅をおろし休む姿も。
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写真13 タンポポで吸蜜。
第2ポイントで十分堪能したわれわれは第3ポイントに移動。ここにも多くのウスバシロチョウが飛び交っていた。
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写真14 ウスバシロチョウの飛ぶ風景。
ここでは吸蜜撮影より飛翔を狙ってみようと広角レンズに取替えた。にわかにはうまくいかない。できは悪いがこれくらいしか撮れなかった。
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# by tyoutorin | 2011-05-08 03:00 | 神奈川県