まず最初に見つけたゴマダラチョウの4齢短角幼虫。同じ木にはアカボシゴマダラの4齢短角幼虫が同居していた。

アカボシゴマダラの4齢短角幼虫。ゴマダラチョウの幼虫と比較してみると違いがわかる。

アカボシゴマダラの終齢幼虫もいた。このような幹線道路の植え込みから飛び出たエノキの葉に台座を作り定位している。これら終齢幼虫は運がよければ羽化までこぎつける可能性があるが餌不足、低温などによりこのまま越冬に突入せざるを得ないものも出てくるだろう。それらはほとんど寒さで越冬できず死滅する。

蛹も見つかった。これからまだまだ羽化するようだが、このまま寒くなると羽化できず抜け出す途中で息絶えるものも出てくる。羽化できた成虫は次第に白化が進み赤い紋も薄れてくる。

卵が葉上にあった。拡大して見ると穴が開いている。どうやら何者かに寄生されていたようだ。

そのほか1齢から2齢の幼虫が10頭ほどいたがアカボしかゴマダラか否かは区別しにくい。結局ゴマダラ幼虫は1頭のみ。アカボシは蛹4個、終齢幼虫17頭、4齢短角幼虫99頭、4齢長角幼虫4頭、3齢長角幼虫19頭で計143頭。調査距離はおよそ2kmほどのなので単純計算で1mあたり0.7頭(10mで7頭くらい)いた計算になる。
セイタカアワダチソウにはキタテハが数頭吸蜜に来ていた。探してみてもシータテハはいないようだ。

吸蜜の間にあたたかそうな石の上でしばし開翅日光浴をしている。

こちらは陽だまりの葉の上でやはり開翅日光浴をしている。

キタテハ以外の蝶。
ウラギンシジミの♀が「メナモミ」の花に止まって開翅していた。ストローはのばしていないようだ。

アサギマダラも♂が2頭いた。いずれもマーキングはされていない。吸蜜している花は「コウヤボウキ」らしい。
彼らはいま旅の途中なのか、これからどこに行くのだろうか。1頭はマーキングして放したがまたここで吸蜜していた。

アカタテハもハイキングコースを行ったり来たりしている。お気に入りの葉の上で開翅してくれた。

アカボシゴマダラの幼虫もかなり見つかった。写真は3齢から4齢短角幼虫に脱皮して越冬に備える準備完了といったところだ。

歩いているとまず真っ黒な♂が飛び出す。あまり遠くに飛び去ることがないのでどうにか撮影。

続いて♀が姿を見せる。♀のほうは褐色だが斑紋の個体変異は多様だ。

幼虫を探したがあまりいない。中齢幼虫1頭とこの体長5cm以上はあろうかという大きな終齢幼虫が見つかったのみ。

谷戸入口で蝶友wayoさんに出会う。教えてくれたジュズダマには多数の食痕が、そして7つほどの蛹がぶら下がっていた。その一部を撮影したらこのとおり。

蛹化したばかりの蛹は緑色で透明感があって綺麗だ。この蛹は数日たっているようで翅の模様がすこし見えはじめている。

ジュズダマの付近は湿地帯で前日までの雨でぬかるんでおり長靴はいての撮影は必須。おまけに「マムシ注意」の看板がある。ここの自然はボランテアの方々のご努力があってこそ守られているといつも感謝して観察させていただいている。自分も迷惑をかけないよう、またこの自然が長く維持されることを願いつつ帰路についた。
まず、横顔から。エメラルドグリーンの目が写せたので感激。

そうこうしているうち、ついに開翅してくれた。この時期ではさすがにスレているようだ。

木洩れ日の当る葉の上には翅を閉じた個体がじっと止まっていてくれた。

はじめて見るルーミスシジミは飛翔しているとき白く見えた。表面の青斑も空色っぽく半開翅した写真はルーミスらしさが出ていい感じになった。

また、いずれ落ち着いてきちんと撮影したいものだ。ヒルよけスプレーの効果かヒルにはあわずにすんだのが幸いだった。
minbuさんはじめ現地でお会いしたINYさん、KSMさん、TTIさんお世話になりました。
まず、セイタカアワダチソウで吸蜜している♂を撮影。この時期セイタカアワダチソウも多くの蝶たちの栄養源になっている。

近くの茎では♂が休息していた。

青空と飛行機雲が秋の感じで綺麗だった。余裕が出てきたので飛翔撮影にも挑戦してみた。

♂と♀が並んでいる。すぐに交尾が成立。そして飛立って近くのヨモギに止まった。そこへ別の♂が邪魔しに来た。

カバマダラにはやはりフウセントウワタの花がお似合いですね。

数日置いて22日にも現地に行ってみた。成虫のほか卵、若齢から終齢幼虫が見られた。まだまだ成虫の発生は続きそうだ。
畝を歩くとつぎつぎと舞い上がる。目視ではもっとすごい状況だったが写真だと迫力が伝わらない。

交尾個体がうじゃうじゃいる、ずーと向こうまで多くの個体がフウセントウワタに止まっている。これが左右にあり、しかも畝が10くらいあるので全体の個体数予想がつく。

カバマダラの♂ 結構敏感で近づくとすぐ逃げるが近くに止まる。

カバマダラ♀開翅 追いかけるより近くに止まるのを待って撮影するほうがいいことがわかった。
